ものすごく暑い日が続きますが、体調管理はいかがですか?


 受験勉強に大事なのは、もちろん学力ですが、体力もそれに続いて、というか、もしかしたら同じくらい、とても重要です。これは、私が受験生だったころには気づかなかった事実でした。

 私は、とにかく、質を量でカバーするタイプの勉強をしてきました。要するに、勉強時間がひたすら長い。最長で1日19時間半勉強したし、大学受験の前には毎日14時間くらい勉強していました。

 この話をしたときに、「よくそんなに長時間座っていられますね」という反応を受けて、私自身がびっくり。私は、跳び箱4段で骨折するくらい運動神経が悪かったので、自分が健康優良児だなんて思ってもいなかったのです。だけど、考えてみれば、昔から、風邪は2年間に1回くらい。熱を出すこともほとんどない。運動神経は悪いけど、体力だけは十分にあったようです。だからこそ、多少の無理も効いたし、直前のスパートもできたのだろうなと、今なら思います。


 そして、この「勉強体力」って実はとても大事です。学力自体は、個人個人で実はそんなに違わない。受験前に勝負を分けるのは、どれだけしっかり時間をとって取り組めるかというところ。特に、大学受験の場合、最後の1か月の勉強はかなり長時間に及びます。そして、この勉強体力は、一朝一夕で身に着くものでもありません。頭の回転の速い子たちが、受験の終盤で「どうしても頑張れない」と投げ出すのを、何度も見てきました。大事な時期に風邪をひいて、「遅れを取り戻さなきゃ」という焦りから、精神的に不安定になってしまった子もいます。


 今から毎日の「ルーティン」を整えること。そして、それをなるべく崩さないこと――これに尽きると思います。そんなに細かく作りこむ必要はありません。逆に、いろいろなイベントを、柔軟に吸収できる余地を残しておいた方がいいでしょう。

 具体的には、眠る時間と食べる時間です。何時に寝て、何時に起きるか。朝ごはん、昼ごはん、そして、夜ごはんを何時に食べるか。この時間を概ね決めてしまって、なるべくそこを動かさないようにしましょう。もちろん、部活や塾で遅くなる日もあると思うので、1日単位ではなくて、週単位で決めてもいいです。木曜日の夜ごはんは遅めで20時半とかね。

 私の経験上、なるべくなら睡眠時間は6時間以上を確保して、ごはんとごはんの間には4時間半以上の間隔をあけたほうがよいです。睡眠時間を削ると、次の日の勉強に集中できなくなります。私は、空腹時のほうが勉強に集中できるので、ごはんの直前の90分の時間には、苦手な数学や理科を入れるようにしていました。

 こうやって、毎日のルーティンが定まると、自動的に「規則正しい生活」になるので、受験直前までに十分な体力を貯金できます。さらに、自分が集中できる時間帯もはっきりとしてきます。よく朝型・夜型といわれるけれど、夜に集中力が高まる場合もあるから、そこは無理に朝型に直す必要もないでしょう。受験前1週間かけて、受験日程に合わせた生活を送れば、十分に調整できるはず。要は、自分の身体のリズムを知っておけばいいのです。


 毎日、暑い日が続くので体調にはくれぐれも気をつけてくださいね。私は、どちらかといえば節電派(←というか、ケチ)ですが、勉強中のクーラーはケチケチしたことありません。それでは、また!


ブログ20200813